3・4月を援護で振り返る ~援護率だけでは見えない世界~



4月までのペナントが終了。ということでウチのサイトらしく援護の観点から振り返り。

大層なタイトルを付けて大したことを書いていなかったり。結果を見て気になったことをメモがてら。


まずは援護率。

援護率ワースト5
1久保(DeNA)0.841勝2敗
2美馬(楽天)1.130勝3敗
3石山(ヤクルト)1.592勝2敗
4バルデス(中日)1.620勝3敗
5大野(中日)1.852勝1敗


援護率だけで見ればムエンゴ投手筆頭は久保。話題になっていたマエケンは4/29の援護9点が効いて2.30に。
こういうのがあるから援護率だけじゃ「ムエンゴ」はわかりにくい。ということで別指標から、ムエンゴ投手を探してみることに。


QS非勝率・HQS非勝率

QSなのに勝利出来なかったQS非勝率。これが100%だった選手は、QS6つのバルデスを筆頭にQS3の藤浪・美馬、QS2つの大瀬良・武田(SB)の5名。
HQS非勝率100%は8人。ただしHQS数自体が1~2なので割愛。

マエケンはHQS6つでHQS非勝率66.7%。全登板でHQSを記録しながら、勝利したのは2試合のみで、4試合で勝利が付かず。その他の投手でHQSしながら勝てなかった試合が3以上の選手はゼロ。2の選手は多数。HQSの数が多いのもあるが、マエケンダントツ。

ちなみに、全体でのHQS非勝率は.441。HQSをしても半分近くは勝てないというちょっと意外なデータが。


LQRS率
6回以上投げた試合で、援護点3以下の試合を表す指標(Low Quality Run Support率)。これが100%の選手は12人。6回以上投げた試合の数が4以上の選手は
7試合:バルデス
5試合:牧田・涌井・大野
4試合:石山・岩田(T)
の6名。バルデスの不運が目立つ形に。

勝ち権利消失数
勝利投手の権利が消えた数は、バリントンの2がトップ。
その他、1の選手が14人。意外と勝ちを消される投手は少なかった印象。


もっと細かく見てみる
バルデス・マエケン・久保の不運はわかったとして、他の選手をちょっとピックアップ。


6回投げると援護がもらえない石山・藤浪・美馬
石山は5登板中4試合で6イニング以上投げる(4試合ともQS)も、援護点は0・1・1・0で1勝のみ。5回しか投げられなかった試合では援護を4点もらえたが、好投すると援護が減るという悲しい結果に。

藤浪も似た傾向。5登板中3試合で6回以上投げたが(3試合ともQS)、援護点は0・2・2で全て勝てず。5回しか投げられなかった2試合では9・3という援護をもらえるのだが、打線との相性が悪いというか。

美馬は5先発で援護4点。そのうち2点を貰った試合は2.1回でKO。
9回無失点の試合で援護0、7回1失点の試合で援護1と、好投しても報われない…。


野手と噛み合わない小川
両リーグ通じて防御率トップなのに2勝の小川。
7回2失点2援護・6回2失点2援護の試合ときっかり勝ちが付かない試合が2試合あり、さらに7回無失点2援護の試合も勝ちを消されるなど、噛み合わない。
さらに失点5だが自責3と守備にも恵まれていない感じ。


援護率は高いのに負け越しのルブラン
西武ルブランは防御率2.97で援護率6.47。なのに2勝3敗と負け越し。援護率4点以上で負け越しているのは他に藤浪(援護率4.24で1勝2敗)のみ。
ルブランの高援護率の理由は、4/15の14援護点のおかげ。
ひと月だけのような短期間で見るとこういう「援護率だけ見ると幸運な投手」が出てきやすいので、いろいろな指標を見ないとわかんないよね、というお話。



とりあえず色々気になったのはこんなところ。
援護にとにかく恵まれていたロッテのイ・デウンが5月の初戦で敗戦と、月が変わってツキが変わるか?ちょっと注目したいところ。



2015/05/01 23:41
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